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脳科学最前線シリーズ

26 子どもの「役に立つほめ方」とは

子どもをほめる時、 子どもの役に立つほめ方とそうでないほめ方の2通りがあります。

1.「○○ちゃん、お手伝いできてえらいね。」
2.「○○くん、この絵上手に描けてるね。」
3.「100点とったの? よくやったね。」

どれも日常よく使うほめ言葉ですね。
ほめられているので、子どもも悪い気はしません。
でも、これらのほめ方をもう少し工夫してみると、子どもがほめられることを目的に行動するのではなく、自発的に行動できるようになるのです。

心理学では、上記のような言葉はすべて「You(あなた)メッセージ」と呼んでいます。
つまり「あなた」が主語の表現であり、「あなたは○○だ」ということを親が決めつけているメッセージだというのです。

しかも1.2.の「えらいね」「上手だね」という言葉の中には、上の者が下の者を評価している意味が含まれ、そこに暗黙の上下関係ができあがります。
子どもを一人の人間として、対等な立場に立った対応をすることが、子どもにとって本当は嬉しい対応なのです。

3.について言えば、ほめる内容が過程ではなく、結果であることも問題となります。
つまり「100点をとれるまで努力した」ことをほめるのではなくて、「100点をとった」という結果に焦点があたってしまっているのです。
子どもは、
「次に100点とれなかったら、どうなるのだろう」
と考えてしまうのです。

さて、ではこれらの表現をどのように変えたら、子どもの自発性を促す様な、 役に立つほめ言葉になるのでしょうか?

その「役に立つほめ方」が、心理学で「I(わたし)メッセージ」と呼ばれているものです。
つまり「私」が主語の表現で、「お母さんはこう感じたよ」という気持ちをそのまま飾らずにストレートに伝える表現方法です。
例えば、上記の表現は次のようなほめ言葉に置き換えられるでしょう。

1.「○○ちゃんがお手伝いしてくれたから、お母さんとっても助かったわ。ありがとう!」
2.「○○くんが描いたこの絵は、木の幹や枝のところがとても細かく描けてるね! お母さんは、この絵がとっても好きだな」
3.「毎日ちゃんと練習していたから100点がとれたんだね! お母さんは○○ちゃんが、それだけ努力したことが嬉しいな。」

子どもは、いつでも親に喜んでほしい、助けてあげたい、役に立ちたいと思っています。
その気持ちに応える「Iメッセージ」を伝えることで、子どもは「自分は役に立つ存在なんだ」という自信を持つことができ、心からやりたいと思える自発的、自律的な行動に変わっていくことでしょう。

コペル 代表 大坪信之

この記事の監修者

大坪信之(おおつぼ のぶゆき)

監修者プロフィール

大坪 信之 (おおつぼ のぶゆき)

株式会社クラ・ゼミ 顧問
コペルメソッド エバンジェリスト

1963年福岡県生まれ。 幼児教室コペル共同創業者・ コペルメソッドエバンジェリスト。 福岡大学人間関係論非常勤講師。 一般社団法人徳育学会会長。 日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー。 ユネスコ Inclusive Policy Lab専門家。

幼児教室コペルの創業以来、 30年以上にわたり心の教育を志し、 様々な研究に取り組み続けている。

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